知らないとは言えない?美容師免許の取得方法について詳しく解説

この記事では、美容師として働くには必須な「美容師免許」の取得方法について詳しく解説しています。美容師を目指しているという方はぜひご一読ください。

美容師として働くには「美容師免許が必須である理由」をご存知でしょうか。恐らく多くの方はご存じないかと思います。そこで今回は「美容師免許の取得方法」「美容師免許が必須である理由」などについて解説していきます。

美容師には美容師免許が必須

美容師

まず、美容師は免許がないと仕事にあたることができません。つまり、美容師には美容師免許が必須なわけです。しかしよく「なんとなくは知っているけど、免許のない人もいるんじゃないの?」と勘違いをされるケースも多いです。この勘違いを晴らす根拠として「厚生労働省が定める美容師法という法律で規定されている」ということが挙げられます。

この法律の内容は以下の通りです。

1定義
美容師は「美容を業とする者」をいい、美容師法に基づき厚生労働大臣の免許を得なければならない。

美容師の免許を持たないものは美容を業として行うことはできない。

美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」とされている。美容師がコールドパーマネントウェーブ等の行為に伴う美容行為の一環としてカッティングを行うことは美容の範囲に含まれる。

また、女性に対するカッティングはコールドパーマネントウェーブ等の行為との関連を問わず、美容行為の範囲に含まれる。染毛も理容・美容行為に含まれる。

業とは反復継続の意思をもって行うことで、有料・無料は問わない。また、美容師が美容を行う場合には器具やタオル等を清潔に保たねばならない。

引用:美容師法概要

上記にはっきりと「美容師の免許を持たないものは美容を業として行うことはできない。」との記載があります。つまり、美容師として働くためには「法律に定められている」という理由から免許が必須というわけです。

美容師免許とは?

美容師

美容師免許は、自動車免許などと違い「国家資格」の分類であり、これも美容師法にて要件が定められています。下記は具体的な条項部分の抜粋です。

2美容師免許
美容師免許は、高等学校を卒業した後、厚生労働大臣の指定した美容師養成施設で昼間課程2年、夜間課程2年、通信課程3年以上にわたり必要な学科・実習を修了した後、美容師試験に合格した者に与えられる。

美容師が精神の機能の障害により美容師の業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者であるときは免許を与えなかったり取り消したりすることができる。

また、伝染性の疾病にかかり就業が適切でないときは業務停止を命ずることがある。

引用:美容師法概要

上記の通り、美容師免許は「美容師となるために必要な教育を受けた上で試験に合格した者に与えられる」という特殊免許です。そのため「誰でも取れるわけではない」という点に注意してください。

美容師免許を取得する方法

美容師

「美容師免許はどうすれば取得できるのか?」の疑問について答えていきます。

美容師免許を取得するためには
・美容専門学校を卒業すること
・美容師試験に合格すること
以上2つの条件をクリアする必要があります。順に解説していきます。

美容専門学校を卒業すること

美容師法にもありますが、美容師試験を受けるには美容専門学校の卒業が必須となっています。つまり「独学で勉強し美容師試験を受験する」ということは不可能というわけです。ここでは美容専門学校についてもう少し掘り下げていきます。

美容専門学校について

美容師法でも触れていますが、美容専門学校には
・昼間課程
・夜間課程
・通信課程
以上3種類の課程があります。

上記3つの違いは「授業を受ける時間帯」や「授業の受け方」の違いです。まず、昼間課程は全日制の学校と同じく、週5日昼間に学びます。そのため、他の全日制高校や専門学校と学ぶ時間帯は変わらず、一番多くの方が選ぶ課程となります。しかし、昼間に授業を行うため「働いている」という方には不向きな課程です。

夜間課程は「定時制の学校」のようなものであり、夕方から授業が始まります。授業が終わるのは夜であり、昼間に仕事などをしながら美容師を目指す方は夜間課程を選ぶケースが多いです。

ここまで紹介してきた
・昼間課程
・夜間課程
以上については「対面での授業」が中心であり、学費もそれなりにかかります。

しかし、通信課程違います。通信課程では「オンラインなどでの授業」が中心となっており、実技面においては年に数回行われるスクーリングで学ぶ形がとられます。また、通信課程の学校では上記で紹介した2課程より学費が安価です。

そのため、あえて通信制を選ぶ方も増えてきており、近年では校数も増えてきています。また「学費を自分で払いながら美容師を目指す」という人が選択するケースも多いです。

美容師になるためにかかる時間

3種類ある美容専門学校の課程ですが、それぞれ卒業までにかかる時間が違います。卒業までの必要年数が最も短いのが昼間課程であり、最も長いのが通信課程となります。具体的にそれぞれの課程の違いを見ていきます。

具体的な課程の違い

まず、どの課程でも変わらないのは「学校へは最低2年通うことが必須」ということです。どの課程であれ、必ず2年以上通う期間設定になっていますので注意してください。また、最も短い期間で卒業できる昼間課程は、ちょうど2年で卒業となります。

昼間課程では2年間みっちり学び、美容師試験を受けることができるため、他の課程より効率が良い傾向にあります。具体的には「授業ができる時間」や「1回の授業の濃さ」に違いが出やすいです。そのため、最も短い2年で卒業することができるわけです。

続いては夜間課程です。夜間課程も法律上は「最低2年で卒業できる」とされています。しかし「法律上」と表現した通り、実際には2年4か月や2年6か月でカリキュラムを組む学校がほとんどです。理由には「昼間課程と比べ授業に割ける時間が少ないこと」が挙げられます。

また、夜間課程を2年で卒業したい場合、昼間課程と比べるとどうしても授業数が少ないため「自分で学習する時間の確保」が必須となります。つまり、夜間課程では「期間が短くなるとその分試験の合格が難しくなる」という点に注意してください。

最後に通信課程です。通信課程は3つの課程の中でも最も長い「3年の通学」が必要となります。通信課程だけが3年となる理由は、他の「対面で授業をしている2課程」と比べ、通信制で学べる量は圧倒的に少ないからですそのため「卒業までに3年は最低必要」と決められているわけです。

美容師試験に合格すること

まず、美容師国家試験は年2回開催されています。通常であれば春と秋の2回開催です。そのため、新人の美容師はまず「春の試験での合格」を目指す形になります。また、秋の試験は「春の試験の不合格者が受ける」といったイメージが持たれています。

そのため
・春の試験の合格率は「80%程度」
・秋の試験の合格率は「60%程度」
以上のように合格率にも差が出ています。

しかし、美容師試験の合格率は「国家資格の中でもかなり高い部類」と言えます。しっかり学び、技術を自分のものとできればきっと合格できますので、チャレンジしてみてください。

まとめ

美容師

「美容師免許の取得方法」「美容師免許が必須である理由」などについてはお分かりいただけたでしょうか。もし学校に迷っている場合は「学校法人資生堂学園 資生堂美容技術専門学校」がおすすめですよ。